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所得格差の拡大、ワーキングプア、地域格差などに関し、無原則的な論議が横行しています。少子高齢化問題や地方経済の疲弊、ホームレス、ニート、ネットカフェ難民などの現象が複雑に関連し、問題の実像がピンボケになっているのが実情です。いわゆる格差問題なるものは、世帯所得200万円以下の「労働貧困層の拡大」による社会問題として、再定義すべきです。労働賃金が非正規社員化などにより低額に押さえ込まれ、普通の市民生活を営むには全く足りない不十分な所得しか得られない、いわゆるワーキングプア(貧困労働者)問題に限定することにします。 この問題は低所得労働者のみの問題ではなく、現在1千万円以上の年収がある高所得労働者にとっても、同様に深刻な問題なのです。つまり高所得者にしても、失業、廃業、倒産などにより、いつでも低所得層に転落する可能性があるという意味で、潜在的貧困者なのです。この事実が、将来への見通しを暗くしており、消費の落ち込み、経済的活力の低下、少子化の拡大などの要因となっています。 貧困労働者の問題は、日本一国に限定的されていません。世界的な視点からの考察が不可欠です。日本や米国の低所得労働者の発生は、IT化およびグローバリゼーション(地球化)による製造工場やサービス移転による産業空洞化、低価格商品サービス導入による競争敗退などが原因です。しかし、これには大きな欠陥があります。 ▼グローバリゼーション(地球化)の陥穽 市場至上主義の地球化は、The Earth Is Flat に表現されているように、IT・流通革命に付随する不可抗力的な世界的趨勢となっています。この地球化による水平化現象により、時給1-3ドル水準の労働者(熟練、高学歴、バイリンガル)の国家へ、時給20-100ドル台の先進国熟練労働者が持っていた仕事が、大量にシフトしています。さらに、中国、インド、ベトナム、マレーシアなど労働賃金の低い地域での商品、サービスが、低価格で高賃金地域に輸入されるため、従来の高水準の商品やサービスが競争に敗退して、売れなくなっています。 これにより、日本、米国など先進国内での労働喪失とともに所得低下がもたらされています。つまり、現時点での世界で「所得水準がフラットではない」ことが、先進国での低所得問題の主要因です。国際的な所得格差状況を利用した、利益拡大の経営戦略によって、ワーキングプアが出現しているのです。 世界の実情は、この給与水準に限らず、全く水平化していません。生活水準、政治体制、民主主義、人権、文化程度、経済状況など、世界にはいたるところで大きな格差や差異があります。グローバリゼーションはそうした格差を一部では是正し水平化しています。もしも地球化の動きが、今後も推し進められれば、非常にゆるやかであっても世界的な水平化が進行しているはずです。 しかし、実際には、賃金など多くの格差が、政治的あるいは意図的に保全されています。フラット化が進めば、途上国での賃金は高水準となり、工場やサービスの移転をもたらしていた格差は次第に減少するはずです。しかし、多くの途上国においてこの低賃金を維持する政治的な装置が機能しているのです。賃金を低水準に抑え込むことに、共通の利害を持つ途上国政治指導者と先進国経済指導者(専制資本)が、スクラムを組んで賃金上昇に李強力なブレーキをかけています。 途上国における低賃金を維持するため、途上国における民主化や労働者の権利を抑圧する政治勢力(その多くは特権的な支配階層です)への支援が、外国資本により公然非公然に強行されています。途上国における国内体制を固定化している支配層の中では、中国共産党政権がその代表格でしょう。反植民地時代の中国共産党が撲滅した買弁階級に、中共はまさに「ミイラ取りがミイラに」なっているのです。中国に辛亥革命、共産革命に続く第三の革命が将来勃発することは必至でしょう。 ▼グローバリゼーションの不全 一方では、不完全なグローバリゼーション、というよりも反グローバリゼーションの動きも、先進国の低所得問題を深刻化しています。それは日本などの先進国における高価格維持体制です。フラット化の動きにより、食糧、公共料金などの水準は、途上国なみに低下する圧力がかかるはずですが、こうした圧力は、手厚い保護行政ならびに関税障壁により阻止されているのです。 日本の労働者は、中国よりも10倍高い、あるいは国際水準よりも3-5倍高い食料、電気、ガス、水道、燃料、公共料金を支出しなければなりません。国際競争にさらされ低所得に押さえ込まれている労働者は、一方で、国際競争から手厚く保護され所得が保証されている農業あるいは国内サービス業などが求める高価格の産品やサービスを受けざるを得ないのです。 こうした国内格差を保持しているのは、資本主義・農本主義政治体制です。特に地方農業部門は、国際競争から手厚く保護され、高額の米など食糧生産を続けることが保障されています。しかし、この手厚い保護行政が逆効果となって、農業から活力を奪い、食糧自給率を低下させているのです。いわゆる「地方格差問題」は、こうした保護政策および既得権保持がもたらした「地方の虚弱体質」に由来しているのです。 戦後、日本が奇跡の経済復興を担ったのは、焼け跡から立ち上がった製造業でした。農業地域は保守地盤として、手厚く守られ既得権益にどっぷりと浸かって衰退したままでした。厳しい競争原理から隔離された産業は、停滞し衰退し、いずれは消滅します。現に石炭採掘のように産業構造によっては、国際競争には勝てず消滅した産業もあります。それは人力車がタクシーにより駆逐されたように、科学技術の進歩による、淘汰でもありました。 日本の農林水産業が消滅を免れるには、やはり国際競争という洗礼を受けて改革していくほかないでしょう。もとより食糧安全保障、国土保全の目的から、ある程度の支援は不可欠です。しかしそれは、縮小しつつある農山間人口の変動に応じて、重点を移動させねばなりません。公共事業による農山間失業対策は、さらに縮小されることになるのは不可避です。 国際競争にさらされ、年収200万がある意味では水準所得とならざるをえない日本の労働者世帯にとって、現行の食品など生活価格があまりにも高水準にあることが、生活困難の一因となっています。百円ショップでみられるように、製造業製品のほとんどは国際価格です。食品も、たとえば米一キロも100円以下で、労働者に供給すべきです。グローバリゼーションは国内価格も、国際水準に引き下げる圧力を行使しないかぎり、不公正で反社会的な既得権を保護していることになるでしょう。 ▼労働組織・闘争の消滅 左派陣営の衰退 労働者の雇用条件の恒常的な悪化傾向の政治的主要因は、労働者権利を擁護する労働運動の衰退にあります。この状況を逆転するには、労働者の政治的組織の再構築が必要です。労働者の権利を擁護する政党活動の再生です。そのためには、労働者が自らを組織し、運動方針を定め、国政への参加を意図していかねばなりません。日本の政治状況を見回しても労働者の権利擁護を掲げ、効果的な政治活動を展開している政党は見当たりません。共産党はそのマルクス・レーニン主義および民主集中制の教条を捨てて、労働者党として再生するほかないでしょう。 既存の労働者団体の衰退と堕落振りは、ほとんど思考停止、昏睡状態です。労働者の労働条件の保全は、その組織的な死活問題であるにかかわらず、まっとうな論議が展開されているようにはみられません。左派社会主義運動の挫折が大きく影響し、その後遺症から脱していない事情があるにせよ、今こそ左派陣営を立て直すべきです。民主社会主義運動を労働者の権利擁護を中心として再構築し、大多数の労働者の団結、連帯、組織、福祉を図る必要があります。 日本の少数左派陣営はこれまで、「生活を守る」という生活者としての自己規定が中心でした。しかし、そうした虚構は直ちに破棄すべきです。労働者として働き賃金を得て生活する者としての共通の利害を、運動理念の中核に据え直すべきでしょう。 また、ほとんど伝統的に労働運動はベア、賃上げを至上の課題としてきました。近頃では経営者、雇用者らは「高水準の日本の賃金体系が、日本の国際的な競争力を阻害している」として、この封じ込めこそ、最大の課題としており、事実それは非常に大きな成果を挙げ、このことがいわゆるワーキングプア問題となっているのです。非正規雇用、派遣社員、臨時雇用などにより低水準の労働者を次々に増やしてきたのは、日本の独占資本階級でした。こうした策動に全く無力だったのがこれまでの日本の労働会階級であり労働組合でした。 それならば、低水準の賃金体系を維持するとすれば、国際水準にあらゆる生活価格を引き下げる運動しかありません。高額な食糧、燃料、公共料金を半分以下に引き下げるよう、政治運動を組織して実現するべきでしょう。こうした運動を通じて、日本の勤労者が以下に過酷な労働環境のなかで現代日本経済を支えている現実を、広く知らしめることになるでしょう。これにより、労働者はさらに団結して、より良い未来を勝ち取るよう戦い続けるべきです。 |
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「構造改革は格差社会を助長する?」に関するブロガーの意見で、みんなの参考になりそうなブログ記事を集めています。自薦による投稿も受け付けているので、オリジナルな意見のブログ記事があったら、どしどし投稿してください。 ...続きを見る |
ブログ意見集(投稿募集中)by Good... 2007/10/03 00:01 |
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不当解雇 解雇通知 雇用通知??? 2007/10/04 07:56 |
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