北朝鮮の危険な挑戦 米中の逆鱗かも
北朝鮮は4月のミサイル発射に続き、5月25日には地下核実験を強行しました。爆発の規模もかなり向上しているようです。こうした大量破壊兵器(WMD)の開発は、国際社会への悪影響は避けられません。イラクのサダム・フセイン大統領はWND開発を放棄していたにもかかわらず、米軍による本格侵攻を招き絞首台の露と消えました。この記憶と重ねれば、金正日政権の末日もそう遠いことではなさそうです。
この不景気な世界で、北朝鮮のWMD問題にかかずらう政治的・経済的余裕はどの国も持ち合わせはないでしょう。イラク戦争終結およびアフガニスタン・パキスタン情勢の沈静化、国際テロの抑止が、主要な外交目標である米国のオバマ政権にとって、北の核やミサイルは当面、太平洋の彼方の遠い問題であり、すぐさま国家安全保障問題に浮上することはなさそうです。
果たして、北朝鮮ウオッチャーらが見るように、核実験強行は米国との直接交渉を狙ったものでしょうか。直行型のオバマ政権のスタイルを考えると、北との直接交渉に乗り出してかき回されるような外交的な愚行はまず犯すことはなさそうです。むしろ、金正日政権打倒の検討をひそかに開始すること、同時に中国に対しより対北圧力の強化を要求する方が、より現実的な対応でしょう。
安保理での緊急協議についても、ミサイル発射同様に議長声明など微温的な対応に終わる可能性もあります。国際社会の非難にかかわらず、北朝鮮がミサイル搭載の小型核兵器を実用化することは既定路線はずです。とはいえ、もし長距離実戦ミサイルを発射台へ据え付けた瞬間、米国の偵察衛星が捕捉してピンポイント爆弾で破壊し、金政権打倒の軍事行動に出ることは確実でしょう。
米国と本気で軍事対決を想定した北の核もミサイルも、軍事的にはほとんど無意味といえます。宥和的なブッシュ政権に変わったオバマ政権の危険な「瀬踏み」が、今回の核実験の真意ではないでしょうか。
しかし、オバマ政権の懸念材料は、北の核およびミサイル技術および小型核そのものが第三国に流れ、イランなどジハド主義国家あるいはテロ組織の手に渡る可能性です。米国より深刻な国内問題として、中国はウイグル、ロシアもチェチェンなどに厄介なイスラム勢力を抱えています。金政権は慎重に、米ロ中の逆鱗かつアキレス腱に触れる愚は避けねばならないはずです。
その意味からみても、核実験の強行する政治的利益よりも、リスクの方が遥かに高いように思われます。日本を含め周辺国は、今回の二度目の地下核実験で、北朝鮮の政権交代を米国が具体的に検討すべき段階に入ったと判断すべきでしょう。これまで北のミサイル、核兵器開発に対する支援姿勢を維持してきた中国は、金政権崩壊をもっとも警戒してきました。
そうなれば、中国は北朝鮮という格好の緩衝地帯、外交カードを喪うばかりか、朝鮮半島をめぐる政治的混乱が国内の政治的な不安定要素を桁違いに拡大するからです。同時に、大量の北難民の流入、経済的負担の増大、更なる政治的混乱という悪循環に陥る危険があります。是が非でも、現体制維持が中国の至上命題です。この事態を回避するには中国は本気で、北の瀬戸際路線を阻止する課題を抱えざるを得ません。金政権というがん細胞摘出という部分的オペで、病巣摘出に踏み切る覚悟を固める時機にきているといえます。
他方、ブッシュ政権の対北宥和政策は、対中関係重視という米国の伝統的なアジア政策の失敗例でした。これを教訓に、オバマ政権は北朝鮮および中国に対して、北のWMD開発への支援停止、でなければ金政権交代も辞さないという強硬姿勢へ転換を検討すべきでしょう。その方向に向けて、日本外交も正念場となりそうです。
この不景気な世界で、北朝鮮のWMD問題にかかずらう政治的・経済的余裕はどの国も持ち合わせはないでしょう。イラク戦争終結およびアフガニスタン・パキスタン情勢の沈静化、国際テロの抑止が、主要な外交目標である米国のオバマ政権にとって、北の核やミサイルは当面、太平洋の彼方の遠い問題であり、すぐさま国家安全保障問題に浮上することはなさそうです。
果たして、北朝鮮ウオッチャーらが見るように、核実験強行は米国との直接交渉を狙ったものでしょうか。直行型のオバマ政権のスタイルを考えると、北との直接交渉に乗り出してかき回されるような外交的な愚行はまず犯すことはなさそうです。むしろ、金正日政権打倒の検討をひそかに開始すること、同時に中国に対しより対北圧力の強化を要求する方が、より現実的な対応でしょう。
安保理での緊急協議についても、ミサイル発射同様に議長声明など微温的な対応に終わる可能性もあります。国際社会の非難にかかわらず、北朝鮮がミサイル搭載の小型核兵器を実用化することは既定路線はずです。とはいえ、もし長距離実戦ミサイルを発射台へ据え付けた瞬間、米国の偵察衛星が捕捉してピンポイント爆弾で破壊し、金政権打倒の軍事行動に出ることは確実でしょう。
米国と本気で軍事対決を想定した北の核もミサイルも、軍事的にはほとんど無意味といえます。宥和的なブッシュ政権に変わったオバマ政権の危険な「瀬踏み」が、今回の核実験の真意ではないでしょうか。
しかし、オバマ政権の懸念材料は、北の核およびミサイル技術および小型核そのものが第三国に流れ、イランなどジハド主義国家あるいはテロ組織の手に渡る可能性です。米国より深刻な国内問題として、中国はウイグル、ロシアもチェチェンなどに厄介なイスラム勢力を抱えています。金政権は慎重に、米ロ中の逆鱗かつアキレス腱に触れる愚は避けねばならないはずです。
その意味からみても、核実験の強行する政治的利益よりも、リスクの方が遥かに高いように思われます。日本を含め周辺国は、今回の二度目の地下核実験で、北朝鮮の政権交代を米国が具体的に検討すべき段階に入ったと判断すべきでしょう。これまで北のミサイル、核兵器開発に対する支援姿勢を維持してきた中国は、金政権崩壊をもっとも警戒してきました。
そうなれば、中国は北朝鮮という格好の緩衝地帯、外交カードを喪うばかりか、朝鮮半島をめぐる政治的混乱が国内の政治的な不安定要素を桁違いに拡大するからです。同時に、大量の北難民の流入、経済的負担の増大、更なる政治的混乱という悪循環に陥る危険があります。是が非でも、現体制維持が中国の至上命題です。この事態を回避するには中国は本気で、北の瀬戸際路線を阻止する課題を抱えざるを得ません。金政権というがん細胞摘出という部分的オペで、病巣摘出に踏み切る覚悟を固める時機にきているといえます。
他方、ブッシュ政権の対北宥和政策は、対中関係重視という米国の伝統的なアジア政策の失敗例でした。これを教訓に、オバマ政権は北朝鮮および中国に対して、北のWMD開発への支援停止、でなければ金政権交代も辞さないという強硬姿勢へ転換を検討すべきでしょう。その方向に向けて、日本外交も正念場となりそうです。
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